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第4回 デジタル資産を管理しよう

インターネットを使った銀行取引や証券取引は、パソコンやスマートフォンで簡単にできますのでものすごく便利ですが、その反面リスクもあります。主なリスクは、皆さんよくご存じのようにセキュリテイです。悪意のある他人にログインIDやパスワードを盗み取られてしまうと簡単に預金口座や証券口座にアクセスされて、皆さんの大切な預金や株式を盗み取られてしまう可能性があります。そのため、ログインIDやパスワードを慎重に管理することが重要です。デジタル資産をどのように管理するか、どのような点に注意していけばよいかに十分配慮することが必要です。この点についてこれから述べていきます。

皆さんが預金口座や証券口座に保有しているデジタル資産にアクセスする方法としては、以下の三つに集約できると思います。それぞれについて注意点を述べていきましょう。

① 自宅のデスクトップパソコン

② ノートブックパソコン

③ スマートフォン

まず、自宅のデスクトップパソコンですが、これは皆さんの部屋に固定して設置されていることと思います。従って、自宅に泥棒でも入らない限り物理的には安全です。ログインIDやパスワードも忘れないようにメモにでも書いて保管しているかもしれませんが、パソコンの近くに貼っておくようなことは避けた方が良いかもしれません。家族も入らない部屋なら大丈夫かもしれませんが、万が一、泥棒が入ってそのメモを持っていかれたら、皆さんが預金口座や証券口座にアクセスできなくなるかもしれませんし、最悪の場合、泥棒にアクセスされてデジタル資産を盗まれてしまうかもしれません。デジタル資産はある意味現代のタンス預金のようなものです。ログインIDやパスワードを盗まれるとデジタル資産も盗まれてしまいます。ログインIDやパスワードを慎重に管理してください。

次にノートブックパソコンですが、これはデスクトップパソコンのように自宅で使用するだけならデスクトップパソコンと何ら変わりはないのですが、外出時に持ち歩く場合や公衆の場で使用する場合は注意が必要です。

まず、物理的に盗まれるリスクがあります。盗まれなくてもどこかに置き忘れる等のリスクがあります。万が一、悪意の第三者の手に渡ったら、デジタル資産にアクセスされて盗まれる可能性が出てきます。特にログインIDやパスワードを覚えておくのが面倒なので、オートフィルの機能を利用していると、第三者は容易にデジタル資産の口座にアクセスできるかもしれません。これでは盗んでくださいと言っているようなものではないでしょうか?

ではどうすればよいかですが、まずはパソコンの暗号化とパスワードの設定をお勧めします。パスワードもパソコンにログインするときだけでなくBIOSパスワードも設定するほうが望ましいと思います。

また、外部によく持ち出すノートブックパソコンの場合は、盗難のケースを想定してログインIDやパスワードのオートフィルの機能は使わないようにしておくことも重要です。

最後にスマートフォンです。最近は、銀行や証券会社のアプリが利用可能で、これらのアプリを使用して銀行取引や証券取引をしている方も多いと思います。いつ、どこででも取引ができるので非常に便利ですが、反面、いったんスマートフォンが他人の手に渡ってしまうと簡単にデジタル資産にアクセスされてしまいます。まさに便利さとリスクが同時に潜んでいるのがスマートフォンです。

さらにスマートフォンは、ノートブックパソコンよりも小さくて便利なのですが、紛失するリスクがたえずあります。最近は、電子マネーやアップルペイのようにクレジット機能も進化して、スマートフォン自体がお財布の代わりになってきています。銀行や証券会社のアプリが入ってなくてもセキュリテイ対策は必須だと言えます。

このようなスマートフォンのセキュリテイ対策として代表的なものは次のようなものです。

➊スマートフォンにパスワードを設定する。

スマートフォンを起動するときにパスワードを設定しておくことが最低限のセキュリテイ対策だと思います。使用するたびにパスワードを解除するのが面倒なのですが、最近は指紋認証も使用できますのでパスワードの設定はぜひしておいてください。

❷公衆の無線WIFIで銀行や証券口座にアクセスしない。

公衆のWIFIは無料で便利なのですが、セキュリテイ面から言うとリスクが高いです。ログインIDやパスワードを盗まれる可能性があることを意識してそのような取引は避けるようにしてください。海外にいる場合等のどうしても公衆のWIFIを使用する必要がある場合は、VPNアプリを使用して暗号化して使用するようにしましょう。

❸スマートフォンにセキュリテイソフトを導入する。

スマートフォンで銀行や証券会社のアプリをよく利用する方はスマートフォンにセキュリテイソフトを導入することを検討してください。不正なサイトにアクセスすると警告してくれ、個人情報を保護してくれる機能があります。

デジタル資産の管理は、ログインIDやパスワードの管理とセキュリテイが重要です。これを機会に今一度皆様のパソコンやスマートフォンのセキュリテイ対策を見直していただけたら幸いです。

令和2年9月18日(金)

公認会計士

小林茂夫

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